なぜ?宮城県串間市民病院で医師の退職!何が起きてる?今後どうなる?

宮崎県の串間市民病院で、医師が次々に辞めるというニュースが話題になっています。
今月だけで3人が退職し、さらに4人が辞める意向を示しているそうです。また、大学から派遣されていた1人の医師も4月以降は派遣されないことが決まっています。
つまり、合計8人の医師が病院を去る可能性があるということになります。
これが現実になれば、病院の医師12人のうち8人がいなくなり、大きな影響が出ることは間違いありません。
でも、一体なぜこんなことが起きているのでしょうか?
そして、この先どうなってしまうのでしょう?今回は、その背景や今後の見通しについて、わかりやすく解説していきます。
医師が辞める原因は「お金(給与)」と「働き方の問題」?

この病院では、もともと経営が厳しい状況でした。病院が赤字を抱え、その穴埋めのために市が12億円の借金をしたものの、この借金が県にバレてしまったそうです。
県の許可なしに借金をするのは問題があるため、市は慌てて借金を一括返済。その代わりに病院にも「もっと節約しろ」と求めたのです。
もともと医師の数がギリギリで、院長を含む数少ない医師が救急や訪問診療までこなしていました。そこへさらに経費削減が求められ、「これ以上はムリ」となってしまったようです。
さらに、市は病院のトップである院長を辞めさせることを決定。この動きにほかの医師たちも「これじゃ続けられない」と感じ、退職を決めたようです。
そして、病院に医師を派遣していた大学も「もう医師は送れない」と判断し、4月以降の派遣をストップすることになりました。
宮城県串間市民病院はこれからどうなる?
医師がいなくなれば、病院は今まで通りに機能することはできません。では、この先どうなるのでしょうか?
診療の縮小
医師が少なくなれば、すべての診療を続けるのは難しくなります。特に救急や訪問診療のような負担の大きい診療は、縮小される可能性が高いでしょう。
病院が小さくなる?
公立病院の経営が厳しくなる中、病院を「診療所」に縮小するケースが増えています。
串間市民病院も、入院機能をなくして外来だけの診療所に変わる可能性があります。
新しい医師を探すのは簡単じゃない
一度辞めた医師の穴を埋めるために、新しい医師を確保しようとしても、簡単にはいきません。
特に地方の病院はもともと医師不足。
さらに「大変そうな職場」と思われると、ますます人が集まりにくくなります。
他の病院と統合される可能性も?
小さな公立病院が単独で生き残るのは難しい時代になっています。
そのため、串間市民病院も、近くの病院と統合して運営される可能性も考えられます。
まとめ!地方の医療の課題が浮き彫りに
今回の問題は、単なる「病院の医師が辞める話」ではなく、日本の地方医療全体が抱える大きな問題を象徴しています。
・お金が足りない → 病院の運営が厳しくなる
・人手が足りない → 医師の負担が増える
・負担が大きすぎる → 医師が辞める
この悪循環をどう断ち切るかが、今後の大きな課題となるでしょう。
串間市としては、新しい管理者を決めて体制を立て直そうとしていますが、すぐに解決する問題ではありません。
いずれにしても、串間市の人たちが安心して医療を受けられるよう、市や県がどのように動くのか、今後の対応に注目が集まります。

