ノアとヴォクシーは兄弟車・姉妹車?どっちが兄・姉なの?理由は?
「え、どっちがどっち?!」
ノアとヴォクシー。街で見かける機会も多い、人気のミニバンです。この2台を紹介されるときに兄弟車や姉妹車と表現されていますよね。
でも、この2台、双子と言うほうがしっくりきませんか?
「いやいや、見た目は全然違うでしょ!」
確かに、ノアは落ち着いた上品な雰囲気、ヴォクシーはスポーティーな精悍なイメージ。でも、歴史を紐解くと、その関係はもっと複雑で面白いんです。
「えっ、どういうこと?!」
実は、2台それぞれ異なるルーツを持つんです。ノアは、タウンエースノアという商用車の後継車。一方、ヴォクシーは、ライトエースノアという商用車の後継車。つまり、ベースとなった車種が異なるんですね。
「へぇー、そうなんだ!じゃあ、どっちが兄・姉なの?」
それが、これがまた奥深い。歴史的に見ると、モデルとなったベース車の誕生が早かったのはヴォクシー。でも、上級車種という視点で見ると、ノアの方が上位車種。
「うーん、どっちもどっちって感じがするね。」
まさにその通り!兄弟車・姉妹車とは言えないほど、関係は複雑で面白いんです。
「じゃあ、どっちを選べばいいの?」
それも、この2台の魅力の一つ。それぞれ異なる個性を持っているから、自分の好みやニーズに合わせて選ぶことができます。
「ノアとヴォクシーの秘密、もっと知りたい!」
ということで、今回はこの2台の深い歴史と、それぞれの個性に迫ります。最後まで読んで頂ければ、きっとあなたも運命の1台を見つけられるはずです!
それでは解説していきます!
トヨタ ノア・ヴォクシーについて
どちらが上かを考えるには歴史を見ていく必要がありますね。
両車の歴史についてさかのぼっていきます。
トヨタ ノアの歴史
2001年
- タウンエースノアの後継車として初代ノアが登場。
- FF駆動、3列シートを備える8人乗車モデル。
- キャッチフレーズは「ノアなら叶う、夢がある」。
2004年
- マイナーチェンジ。
- フロントバンパー、ヘッドランプ、リアコンビランプのデザインを変更。
- 新グレード「Si」を追加。
2007年
- 2代目ノアが登場。
- プラットフォームは先代のものを改良して引き続き使用。
- エンジンは2.0L 直4 3ZR-FE型、3ZR-FAE型。
2010年
- マイナーチェンジ。
- フロントマスク、リアバンパーのデザインを変更。
- アイドリングストップ機構を搭載。
2014年
- 3代目ノアが登場。
- エクステリア・インテリアともに刷新。
- 低床フラットフロアを採用し、室内空間を拡大。
- ハイブリッド車には1.8L ミラーサイクルエンジン 2ZR-FXE型とモーターを組み合わせたリダクション機構付THS IIを搭載。
2016年
- 一部改良。
- 安全装備を強化。
- 特別仕様車「Si”G’s”」を発売。
2017年
- マイナーチェンジ。
- フロントマスク、リアバンパーのデザインを変更。
- 予防安全装備「Toyota Safety Sense」を搭載。
2022年
- 4代目ノアが登場。
- TNGAプラットフォームを採用し、TNGAに基づく第2世代の予防安全装備「Toyota Safety Sense」を搭載。
- ハイブリッド車は従来のTHS IIに加え、電気式4WDシステム「E-Four」を搭載したモデルも設定。
公式サイト
トヨタ ヴォクシーの歴史
2001年
- ライトエースノアの継続者として初代ヴォクシー発売
- 当初はノアよりもスポーティーなイメージで販売開始
- キャッチフレーズは「I am a Father,」
2004年
- 初代ヴォクシーにマイナーチェンジを実施
- フロントマスクや内装を変更
2007年
- 2代目ヴォクシー発売
- 先代よりも全長・全幅・全高を拡大
- 安全装備を強化
2010年
- 2代目ヴォクシーにマイナーチェンジを実施
- フロントマスクや内装を変更
- ハイブリッドモデルを追加
2014年
- 3代目ヴォクシー発売
- TNGAプラットフォームを採用
- 先進安全装備をさらに強化
2017年
- 3代目ヴォクシーにマイナーチェンジを実施
- フロントマスクや内装を変更
- 安全装備をさらに強化
2022年
- 4代目ヴォクシー発売
- 新型ハイブリッドシステムを搭載
- 先進安全装備をさらに強化
公式サイト
トヨタ ノア・ヴォクシーの歴史の違い
両車ともに発売時期やマイナーチェンジの時期も同じで、兄弟と言うより双子のような感じもします。
ただ、歴史の中で始まり方が違うのです。
- ノアはタウンエースノアの後継車
- ヴォクシーはライトエースノアの後継車
それでは、タウンエースノアとライトエースノアについて調べてみましょう。
トヨタ タウンエースノアの歴史(ノア)
1996年にモデルチェンジされたタウンエースのワゴンである。
概要
- 販売期間:1996年 – 2001年
- 乗車定員:7 – 8人
- ボディタイプ:4ドア・5ドアミニバン
- 駆動方式:FR/4WD
- エンジン:
- 3C-T 2.2L 直4 OHC ディーゼルターボ
- 3S-FE 2.0L 直4 DOHC
- 変速機:4AT/5MT
歴史
- 1996年10月初代R40型登場
- 1998年12月マイナーチェンジ
- 2001年10月生産終了
- 2001年11月ノア登場に伴い生産終了
トヨタ ライトエースノアの歴史(ヴォクシー)
1996年にモデルチェンジされたライトエースのワゴン
概要
- 販売期間:1996年 – 2001年
- 乗車定員:7 – 8人
- ボディタイプ:4ドア・5ドアミニバン
- 駆動方式:FR/4WD
- エンジン:
- 3C-T 2.2L 直4 OHC ディーゼルターボ
- 3S-FE 2.0L 直4 DOHC
- 3C-TE 2.2L インタークーラーディーゼルターボ
- 変速機:4AT/5MT
歴史
- 1996年10月初代R40型登場
- 1998年12月マイナーチェンジ
- 2001年10月生産終了
- 2001年11月ヴォクシー発売に伴い販売終了
タウンエースノア・ライトエースノアの歴史の違い
タウンエースノアとライトエースノア、両車ともに発売時期やマイナーチェンジの時期も同じでした。
ここでも、始まりになったモデルが違うのです。
- タウンエースノアはタウンエースのワゴンとして
- ライトエースノアのライトエースのワゴンとして
それでは、タウンエースとライトエースの歴史を見てみましょう。
トヨタ タウンエースの歴史(ノア)
タウンエースは、トヨタ自動車が1976年から生産・販売しているキャブオーバーまたはセミキャブオーバーのワンボックス商用車、ならびに派生車種の乗用車(いわゆるミニバン)、および小型トラックです。
初代 R10系(1976年 – 1982年)
- ライトエースの上級車種として開発
- 1976年10月: 3/6人乗りのバンと8人乗りのワゴンを発表。
- 1978年10月: レジャーユース需要の高まりから、ワゴン系の仕様を見直し。
- 1979年10月: ライトエースのモデルチェンジに合わせてマイナーチェンジ。
- 1980年12月: 2度目のマイナーチェンジ。
2代目 R20/30系(1982年 – 1999年)
- エッジの効いたスタイルへ
- ワゴンに2C型2000ccディーゼル搭載車追加。
- ワゴンに3Y-EU型2000ccガソリンエンジン搭載車追加。
- 1985年8月: ライトエースのモデルチェンジに合わせてマイナーチェンジ。
- 1992年1月: ワゴン、バンをビッグマイナーチェンジ。
- 1996年10月: ワゴン・バンは新型にモデルチェンジして販売終了。
3代目 R40/50系(1996年 – 2008年)
- ワゴンの名称を「タウンエースノア」に変更
- 乗用モデルは独立して「ノア」となる
- 2004年8月: ディーゼル車の生産終了。
- 2007年7月: トラックの製造打ち切り。
- 2008年1月: バンの製造終了。
4代目S40#/41#系(2008年 -現在 )
- インドネシア生産の「グランマックス」を日本向けに変更
- 4回のマイナーチェンジ
- 2008年1月: フルモデルチェンジ。
- 2020年6月: 一部改良。
トヨタ ライトエースの歴史(ヴォクシー)
ライトエースは、トヨタ自動車が1970年に発表したキャブオーバー型のワンボックス車およびトラックです。
初代 M10系(1970年 – 1979年)
- ミニエースの上位車種として登場
- 3人乗りトラック、3/6人乗りバン、9人乗りワゴン
- エンジンは1.2Lの3K型
- 1973年:5ドアバン、ハイルーフ仕様を追加
- 1975年:ワゴン廃止
- 1976年:姉妹車タウンエース登場
2代目 M20系(1979年 – 1986年)
- キープコンセプトでモデルチェンジ
- 安全性を強化、内装を近代化
- ワゴン名称を「コーチ」から変更
- 1.3Lの4K型エンジン、1.8Lの13T型エンジン搭載
- 1982年:1.8Lディーゼルエンジン搭載、タウンエースとトラック共通化
- 1983年:2列シートバン「SW」を追加
- 1984年:8人乗りグレード「カジュアル7」を追加
3代目 M30/40系(1985年 – 1999年)
- ワンボックス車がフルモデルチェンジ
- エンジンは3Y-U型、2C型、2C-T型
- 4WD車を追加
- 1986年:トラックがフルモデルチェンジ
- 1992年:バン・ワゴンがフルモデルチェンジ、タウンエースと統合
4代目 R20/30系(1992年 – 1996年)
- キャブオーバーからセミキャブオーバーに変更
- 運転席・助手席エアバッグ、ABSを標準装備
- エンジンは3Y-E型、2C-T型
- 1993年:ディーゼルエンジンを3C-T型に変更
- 1995年:バン・ワゴンがマイナーチェンジ
5代目 R40/50系(1996年 – 2007年)
- ワゴンの名称を「ライトエースノア」に変更
- 乗用モデルは独立して「ヴォクシー」となる
- 2004年:ディーゼル車の生産終了
- 2007年:バン・トラックの生産終了
6代目 S402M/402U/412M/412U系(2008年 – 2020年)
- ダイハツ・グランマックスをベースに輸入
- 1.5Lの3SZ-VE型エンジン搭載
- バンは標準ルーフとハイルーフ
- トラックは2人乗り
- 2020年:生産終了
まとめ
トヨタ ノアとヴォクシーは、兄弟車・姉妹車と呼ばれるほど共通点が多い車種です。しかし、歴史を遡ると、それぞれ異なるルーツを持つことが分かりました。
ノアは、タウンエースノアの後継車として誕生しました。タウンエースは、ライトエースの上級車種としてハイエースとの間を埋める役割を担っていたました。
ヴォクシーは、ライトエースノアの後継車として誕生しました。ライトエースは、ミニエースの上位車種として登場したキャブオーバー型のワンボックス車です。
上級車種としてはノアが兄・姉かもしれませんが、歴史から見てモデルとなったベース車の誕生が早かったのはヴォクシーになります。
このように、ノアとヴォクシーは、ベースとなった車種が異なるため、厳密には兄弟車・姉妹車とは言えないかもしれません。
しかし、両車は発売時期やマイナーチェンジの時期が同じで、パワートレインや装備なども共通しているため、非常に似通った車種なので双子のような存在でもありますね。
早く生まれた視点だけを見ればヴォクシーが兄・姉なのかもしれませんね。
最後まで読んで頂きありがとうございます。